大腿前部の打撲・筋挫傷と胃経のツボたち
胃経の大腿部にある髀関、伏兎、陰市、梁丘穴は、鼠径部外方から大腿直筋外側を膝蓋骨外縁までの間にあることから、大腿部の打撲や筋挫傷(肉離れ)、神経障害、大腿四頭筋が関係する股関節や膝関節の痛みなどの治療に使われる経穴(ツボ)で、胃経はここからさらに下行し下腿部、足趾とつながっていきます。
exit_to_app
「髀関・伏兎・陰市:足陽明胃経」
大腿部前面の胃経は大腿直筋の外側ですが、併走するように内側広筋には脾経(血海・箕門穴)が流れていることから大腿前面の打撲、筋挫傷では胃経だけでなく脾経も治療に使われます。
胃経と脾経は表裏の関係にあり、運動器疾患以外に胃腸の不調だけでなく婦人科・泌尿器疾患など体調不良でも併せてよく使われる経絡です。
exit_to_app
「血海・箕門・衝門:足太陰脾経」
大腿部前面のケガ、打撲と筋挫傷(肉離れ)
大腿部前部のケガとして挙げられるのが打撲や筋挫傷(肉晴れ)でしょうか。
日常の生活でも打撲や筋挫傷は起こりますが、やはりスポーツ中に発生することの方が多いと思います。
特にコンタクトスポーツでは、人との接触などから太ももへの打撲は発生しやすく、太ももへの強い打撲で起こる通称チャーリーホースは、強い痛み、腫れ、皮下出血などを起こすケガで適切な処置を怠ると骨化性筋炎などの運動機能障害を起こすリスクがあります。
その他にもダッシュやジャンプなど瞬間的に強く筋肉に力を入れたり、力を入れた状態でゆっくりと筋肉を伸ばすような動き(遠心性収縮)をともなう繰り返しの運動は、筋肉へのストレスも強く筋挫傷の原因となります。
exit_to_app
「肉離れと筋挫傷の改善治療」
打撲や筋挫傷(肉離れ)を相互補完で治療
打撲・挫傷の治療では、受傷直後は安静が基本で、腫れや痛みなど症状の経過をみながら治療を進めていくことになり、腫れや痛みが落ち着いたら通電や温熱療法、手技によるマッサージ、ストレッチなど理学的施術と進めていくことが一般的ですが、傷めたところに硬くしこりが残りなかなか取れなかったり、ストレッチや力を入れると痛むなど回復に時間がかかることもあります。回復の遅れから無理に運動を始めることで骨化性筋炎などの疾患を起こすこともあることから、できるかぎり炎症やうっ血を抑え筋機能の早期の回復を目的に、接骨施術による理学療法だけでなく鍼灸施術をプラスした相互補完治療をおすすめしています。
※骨化性筋炎
筋損傷後の出血(血腫)の修復過程で、骨が存在しない軟部組織や筋肉の中に骨組織が形成されてしまう状態(異所性骨化)で、運動痛や腫れ、筋肉に硬いしこりができ伸ばしにくいかったりなどの症状があらわれます。
今回の髀関、伏兎、陰市、梁丘穴は受傷部での経絡ネットワークのアクセスポイントですので患部の回復を高めるポイントになります。
筋・筋膜を傷めるような運動器のケガでは患部の回復が重要ですが、受傷による筋機能の低下は隣接する関節や筋肉にも影響を与えることから、患部のツボだけでなく膝から下の胃経のツボや上位の腹筋部など経脈のつながりを意識したアプローチは下肢の運動機能の改善に重要となります。
大腿四頭筋と姿勢の関係と痛み
大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋の4つの筋肉が集まり大腿四頭筋となります。大腿四頭筋は脚を動かす大きな筋肉ですが、姿勢にも関係する筋肉で機能の低下は腰痛や股関節痛、膝関節痛の原因にもなります。
骨盤を中心にの前後上下にある筋肉の過緊張と伸張弱化が起こる下位交差性症候群についてのピックアップ記事vol.06-No.04
exit_to_app
「腰痛と姿勢と大腿四頭筋の関係」
<大腿部・胃経・脾経・ツボ・打撲・筋挫傷・肉離れ・チャーリーホース・接骨・鍼灸・相互補完>