変形性膝関節症と鍼灸治療:ニュースレター2020vol.4

南接骨院・鍼灸院
ニュースレターイラスト

40才過ぎからの変形性膝関節症と鍼灸治療

ニュースレター2020vol.4

捻挫、挫傷、打撲のような外傷や障害などが原因の場合、年齢に関係なく膝の痛みは起こりますが、40代以降でケガなどの原因もなく、正座や立ち上がる動作、歩行などで膝に痛みが出る場合は変形性膝関節症が疑われます。
今回は、加齢とともに起こりやすい変形性膝関節症についてです。

老化は足から、筋力低下と関節の変形

年を取るごとに歩くと疲れたり、体力や筋力がなくなったと感じることが多いのではないでしょうか。歩行や立ち上がる動作は、体を支えならがら動かすことになるため、関節には負担が大きく、筋力の低下で支える力が弱くなると不安定になり、より負担が大きくなります。この不安定な状態が続くことで関節が傷つき壊れ、変形が進行していきます。

変形性膝関節症イラスト

イラストのように関節がぶつかり、すり切れて隙間が少なくなっていくことで、関節の動きが悪くなり痛みがあらわれてきます。これには、姿勢、歩き方、筋力低下、体重など様々な要因が絡んでいます。

関節の変形が進むとさらに不安定!

関節の変形が進行すると、関節の支持性が低下するため不安定となり変形が進むという悪循環になります。不安定な状態でのウォーキングは、膝の変形を進めたり、痛みが強くなる場合があります。 筋力の低下は膝関節の周りの筋肉だけでなく、股関節や体の中心となる背骨を支える筋肉にも筋力の低下が起こっていることが多く、安定した姿勢が保てないため膝関節への負担がより大きくなり、膝関節の変形や痛みを強くします。

痛みの悪循環イラスト
変形性膝関節症を悪化させない!

膝関節の変形を悪化させないためには、加齢とともに起こる筋力の低下を防ぎ安定した動作を行えるようにすることです。足腰の筋肉が衰えないようにとウォーキングをされる方が多いのですが、膝に痛みがある人や筋力が低下している人は、ウォーキングをすることで膝の痛みが強くなってしまうこともあります。痛みがある場合は、無理にウォーキングを行わず関節に負担が少ない筋力運動を中心に行い、筋力を付けてから始めるようにすると関節も安定し負担を減らすことができます。また、足の着き方や姿勢など歩行動作も大切です。慣れるまではゆっくりと歩行するようにしましょう。

変形性膝関節症では、加齢による筋力低下、長年の関節へのストレスや老化などが関節の痛みとなるため、関節へのストレスを減らし、筋力の低下を防ぐことが変形性膝関節症の予防や治療になります。そのため、膝に痛みを感じたら痛みが少ない時にしっかりと治療を行い早く回復させることが大切です。

変形が原因の膝の痛みを治すには!

治療としては、保存療法として薬物療法、理学療法以外に鍼灸治療がありますが、変形が進んで痛みが強い場合では、手術の選択となることがあります。

  • 関節を傷めない、負担を減らす
  • 膝関節を支える筋肉、動かす筋肉を鍛える
  • 関節への負担を減らすバランスのよい姿勢
  • 鍼灸治療と理学療法
関節を傷めない、負担を減らす

加齢による関節の老化はしかたありませんが、膝をぶつける、捻るなどの外傷や関節へのストレスを少なくする必要があります。膝関節は、曲げる、伸ばすの動きをしますが、膝を曲げた状態では、膝から下は捻ることもできます。

膝の動きイラスト

膝は曲げると関節面が前面で触れられる状態になりるため、膝を曲げて床などに着く動作や膝立ち姿勢では関節面のストレスとなります。また、膝から下の捻れ動作や姿勢もストレスとなります。

膝関節横イラスト
関節を支える、動かす筋肉を鍛える

筋力を向上させることは、関節の支持性を高め、関節が安定し変形を抑えることができます。そのためには、痛みがあれば関節への負担が少ない運動方法から始めるようにして筋力の低下を防ぐことですが、「筋肉に力を入れる→筋肉が反応する→関節が動く→適切な反応と動作」この流れを再学習できるように運動をすることが重要です。

link大腿四頭筋運動

痛みがあって歩くことがつらい人は、座って筋肉運動を行うことで関節への負担を減らして、筋力アップさせることが大切です。また、筋力運動を行うときは、関節を動かす筋肉を意識して動きを確認しながら行うことで、効果的に筋肉を鍛えることができます。

バランスのよい姿勢

膝だけでなく、骨盤や脊椎の安定性を高めることは、膝の負担を減らすことになります。運動や体操は、膝だけでなく背骨、骨盤を含めて行うことでバランス力を高めるようにしましょう。

鍼灸治療と理学療法

筋疲労の解消、筋反応の改善、血行の改善は、変形を進めないためにも重要となります。理学療法と鍼灸治療は、お互いを補完しながら相乗効果も期待できるため上手く組み合わせて治療を進めることが早期回復となります。整形外科で理学療法を受けられていても、鍼灸施術を受けることはできます。是非、ご相談下さい。
※鍼灸治療は自費施術となります。

始めよう!ハリと灸で変形性膝関節症を治療

鍼灸施術と聞くと、ツボと呼ばれる点を刺激して治療を行うイメージでしょうか。ツボは、高速道路のインターチェンジのように、体が作るネットワーク上のアクセスポイントです。 このため、痛みのある患部に直接刺激するだけでなく、患部から離れたところを刺激するのは、ネットワークの歪みを意識して適切なポイントを選ぶからです。

どのような治療法でも変形した関節を正常な状態に復元することはできません。そのため、治療は変形の進行を抑えたり、痛みを解消することが目的になります。鍼灸治療は、筋肉の緊張緩和、神経・筋肉の活性化、関節や関節周囲の血行改善することで、変形を抑え、痛みを解消していきます。

膝関節は関節を作る骨と支持する靱帯、軟骨、筋肉、動かす筋肉から成り立っています。関節周囲の血行を良くすること、支持する筋肉、動かす筋肉がしっかりと働くことが大切です。鍼灸施術では、関節の血行改善と筋肉の働きが良くなるなツボを選んでいきます。

膝痛と血海穴

膝の痛みには大腿四頭筋の筋力アップや疲労の解消は重要なポイントとなるため、大腿四頭筋を刺激して、血行良くし疲労回復するツボを取り上げてみます。

ツボの探し方
足太陰脾経の血海

膝蓋骨上方内側端の上方2寸(5~6cm)で、足を伸ばすように太腿の筋肉に力を入れると膝蓋骨(膝のお皿)上で内側に盛り上がる筋肉が大腿四頭筋の一つで内側広筋で血海はこの筋肉上にあります。もし、力を入れても盛り上がらないようですと、筋肉が衰えているか上手く力を入れることができていない状態ですので、鍼で刺激し筋・神経を活性させたあと、筋肉運動を行い神経と筋肉の繋がりを再学習させます。

血海はこんな症状に

膝の痛みだけでなく、下肢の冷えや更年期障害や月経不順などの婦人科疾患、皮膚疾患などにも使われます。

変形性膝関節症では、関節周囲のツボだけでなく、膝下、膝裏、足、太腿の裏など膝を支え動かす筋肉に対しても施術を施していきます。

疲労を解消して筋力アップ

年齢とともに筋力は低下し疲労しやすくなり、回復もしにくくなるため、筋力を向上させながら疲労を取ることが大切となります。
関節の変形とともに関節だけでなく筋肉も変化してきます。膝の痛みを解消するには、負担のかかっている筋肉をストレッチやマッサージ、鍼灸や吸角施術などで弛め、疲労や筋・筋膜の歪みを取ることが大切となります。
はり施術は、除痛、鎮痛だけでなく短時間で効果的に筋・筋膜を弛めることができるため、当院では、ハリ施術をおすすめしております。

食べて元気

秋の旬の食べ物

夏の疲れを秋の味覚で解消!ということで、野菜であれば、チンゲン菜、みょうが、さつまいも、じゃがいも、しいたけ、まいたけ、大葉、エリンギ、魚であれば、アジ、アナゴ、アマダイ、鯛、牡蠣(かき) 、カサゴ、鰹(かつお)、カマス、カンパチ、さより、秋刀魚(さんま)、さば、太刀魚などを使って料理を考えてみ下さい。
野菜も魚もおいしい季節ですので、バランスよく食べて元気をつけましょう。

おわり

変形性膝関節症では、変形してしまった関節を元通りに戻すことはできませんので、関節の変形を進めないことが大切です。
関節は、動かす筋肉、安定させる靱帯、円滑に動かすための軟骨などが一組となっているため、筋力が弱くなると靱帯や軟骨に負担がかかり不安定となるため関節や関節周囲の組織に負担がかかります。
関節の変形は年齢が高くなるほど起こりやすく、変形などで膝関節の安定が悪くなると、日常生活で階段や段差でつまずいたりしてケガを起こしやすくなったり、痛みのため行動範囲が狭くなることで体力の低下も問題となるため、治療を積極的に行うことが大切です。

健康を維持するためのスポーツやトレーニング、関節や筋肉のケガによる痛みの治療についてなど接骨院・鍼灸院の情報を掲載して院内でお配りしているニュースレター。
トレーニングや食事などの記事については、体調、体質に配慮して自己責任でお願いいたします。

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ケガの予防、加齢による体力低下の予防、ケガから復帰など筋力トレーニング、ストレッチなどの運動・体操を掲載してあります。