腰痛予防にハムストリングスのストレッチと鍼
日々是はり灸接骨日和ピックアップ記事2022vol.03
blur_linearハムストリングスのストレッチで腰痛予防
夏は、エアコンなどで足が冷えてハムストリングス(太腿後の筋肉)やふくらはぎの柔軟性が低下すると骨盤の動きを制限し、起き上がりや前屈みなどの動作で骨盤のバランスが悪くなり腰痛の原因となります。
筋肉を温めたり、マッサージやストレッチで硬くなった筋肉を弛めてあげることで、痙攣や腰痛の予防になります。
offline_pinハムストリングスのストレッチ
太腿の後の筋肉、ハムストリングスのストレッチ方法はいくつかありますが、その中の一つをピックアップしました。
立位でのストレッチ
①片足立位で踵プッシュ
椅子や台に脚をのせて膝を軽く曲げて踵を台に軽く押しつけます。この時、太腿の後、ハムストリングスが緊張しているか手で触れてチェックしてください。
10~15秒ほど押しつけたら力を抜きます。

力を抜いたら、膝を伸ばすように押しながら前屈をしていきます。この時、お臍が太腿に近づくように前屈していき、体を丸めないように注意して下さい。
10~15秒ほど行ったら姿勢を戻します。
①②を数回繰り返し、反対の脚も同じようにおこないます。
軽く押しつける力加減が難しいのですが、出せる力の2割程度が目安です。
足首は、つま先を立てるようにしてください。
体を前に曲げる時は、反動を付けずにゆっくりと行い、呼吸が浅くなったり、速くならないように気を付けてください。
ストレッチのあとに軽くマッサージを行い、筋筋膜を整えてあげることでより効果が高まります。
長時間、座っていることで腰周りの筋肉だけでなく、骨盤や脚の筋肉も硬くなります。立って歩いたり、軽い体操を適度に行うようにしましょう。
offline_pin腰痛と鍼治療
腰痛の治療やコンディショニングでは、張り感や痛みが腰であっても殿部や脚のチェックとアプローチは重要なポイントとなります。これは、経筋や経脈のつながりの中で癒着や歪みを起こしているところを治療点、いわゆるツボとして見つけ、鍼やお灸で刺激し癒着や歪みを解消することで治療効果をあげていきます。
最近では、手技や注射などによる筋筋膜リリースが行われるようになってきましたが、鍼灸治療では、経筋、経脈を元に以前から行われている施術です。
鍼は思うほど痛くない
鍼治療が怖いと言われる方は、注射針を思い浮かべるようですが、注射針と鍼灸で使用する鍼の太さを比べるとコロナワクチンで使用する注射針が25ゲージぐらいで太さは約0.5mmくらい、当院で使用する鍼は0.18mmですので半分以下の太さとなります。
ちなみに日本人女性の髪の太さの平均が約0.08mmぐらいで、太い人ですと0.15mmぐらいの人もいるとのことですので、太い髪の毛程度の太さとなります。
太さを比べると細く、痛みも少ないと思いますが、恐怖心は鍼が刺さるという想像からくるところもあり、ツボを探すのに指で触れただけで「痛い!」と言う患者さんもいらっしゃるので、想像からくる恐怖心を取るのはなかなか難しい問題ですが、痛みや筋筋膜バランスを整えるには鍼治療はとても効果的ですので、少しだけ勇気をもって受けてみて下さい、想像するほど痛くないと思います。
鍼治療で使用する鍼は、細くしなやかで、針先も注射針とは違い血管や神経などを傷つけ難い形をしています。
あとがき
8月も中旬となり暑さもピークでしょうか、ただ、残暑を考えるとまだまだ熱中症を含め体調管理は大切で、エアコンでの冷やしすぎには気を付け、冷えから起こる血液やリンパの滞りには、適度に運動を行い関節や筋肉を動かしましょう。
今回は、太腿の後ろハムストリングスのストレッチでしたが、脊椎を動かす体幹の運動として、ヨガの太陽の礼拝がおすすめです。日が昇り暑くなる前にヨガで呼吸を整え、一日をスタートしてみてはいかがでしょうか。
ピックアップ記事は、運動や食事、鍼灸治療など健康に関わることについてニュースレターの補完として掲載しています。
トレーニングや食事などの記事については、体調、体質に配慮して自己責任でお願いいたします。